うかいきちざえもん | 鵜飼知信 |
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底抜けの不用心なウカツ者、誇大妄想狂パラノイア | |
江戸時代の大名は京都に藩邸を作ってはいけないことになっていた、とされているが武家諸法度にそんな条文は見当たらない。
現実には多くの大名が公家と姻戚関係であり、そちらとの連絡役という名目で藩士を駐在させていたようだ。林子平の甥も仙台藩京留守居役を務めた事がある。 吉左衛門は寛政十年生まれ、天保十四年より水戸藩京留守居役をつとめていた。役目がら高倉家に衣装の故実を学んだが、それ以前に弓・槍の達人でもあった。公務の合間に 紙縒りを編んで兵糧袋を作ったり、何か大乱を待ち望んでいる風であった。 安政五年密勅を渡され、息子幸吉に預けて水戸に向わせた。それだけのことだが真っ先に 逮捕され斬首。水戸の古老は「ウカイ親子がウカツだったせいであんな内乱に…」とぼやいている。 ※鵜飼さんは金閣寺の住職が親戚だったので連絡拠点の一つに使っていたという。 えらく目立つ秘密基地もあったもんだ。 | |
幕末十六60-61,114-115,145,156,186-188十八7,29,113,185十九56,145二十50 | |
D・吉田常吉「安政の大獄」(1991.吉川弘文館)・山川菊栄「覚書幕末の水戸藩」(1991.岩波文庫)・宮内省「修補殉難録稿・前」(1933.吉川弘文館)・ 石井良助編「徳川禁令考・前編集一」(1959.創文社)・「伊達世臣家譜続篇」全4巻(1979.宝文堂)・「大日本維新史料・井伊家史料十」(1977.東京大学出版会) | |
鵜飼幸吉/安島帯刀/藤田東湖/戸田忠太夫/山本貞一郎 |