つちやまそうじろう土山孝之
田沼時代の勘定方組頭。百五十俵取りの御家人から三百五十石にまで出世した能吏であるとともに、京都の日野家に和歌も学んだ文化人で、 その縁で知り合った平秩東作たちに蝦夷地を調査させる。
天明七年十二月、公金横領の罪で斬首・御家断絶。まあ、蜀山人や平秩を従えて吉原で豪遊してたのは事実だけど。 彼が身請けしていた遊女・誰が袖との話をモデルに、山東京伝作『奇事中洲話(きじもなかずわ=雉も鳴かずば撃たれまい)』という黄表紙が書かれている。
わずか二代で消滅した土山家であるが、なぜか20年後に編纂された「寛政重修諸家譜」に特別収録されている。宗次郎を知る者が幕閣内に残っていたのだと考えたい。
八107-113,221-223,243-247九104,111-116,131,136,187,192-200十102,205十一20,180十三55十六176
幕末一12,92-94
C・杉浦明平「日本の旅人8・太田蜀山人」(1974.淡交社)・「江戸の戯作絵本第三巻」(1982.教養文庫)
田沼意次/松本秀持/平秩東作/荒井庄十郎/太田蜀山人/工藤平助

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