おおくぼかがのかみ大久保忠真
不正役人の調査を最初に大塩に依頼した筆頭老中
小田原藩大久保家は彦左衛門の兄の家系。天明元年生まれ、文政五年に老中筆頭となる。林蔵にあれこれ密命を下していたのがこの人だ。
藩政改革に二宮尊徳を用いるなど英明を謳われ、水戸斉昭なども大いに期待を寄せたものだが、頭が良すぎて大御所派を憚りあまり大きな改革をしなかった。代表的な業績と言うと天保銭の発行くらい。あ、あと落語の「抜け雀」で3D衝立を二千両で買ってたね。
大塩に汚職の調査を依頼したが、返って来た報告書には自分の汚職まで書いてあった。天保八年、江戸城が大塩の乱で大騒ぎの最中に急死。
彼の死後小田原藩は反動化し尊徳仕法は禁止され、金次郎さんは墓参りもできないありさまだった。
十三80,92-114十四30,52,284十七221
A・「大塩平八郎建議書」(1990.文献出版)・「日本の名著・二宮尊徳」(1970.中央公論社)・北島正元「水野忠邦」(1969.吉川弘文館人物叢書)
大久保彦左衛門/二宮金次郎/間宮林蔵/大塩平八郎

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