おおくぼひこざえもん大久保忠教
三河譜代の旗本。永禄三年に生まれる。長篠の合戦で初陣、以降大坂の陣まで家康と共に戦い続けた。しかし時代は変わり 戦争を知らない小姓たちが増え、武辺者は窓際に追いやられ、彦左は屈折していくのだった。これを全共闘世代を見る戦中派に例えたのが、山田風太郎の短編 「彦左衛門忍法盥」。兄弟の跡を継いで大名になれる話もあったのだが断っている。
寛永十六年没。子孫も代々彦左衛門を名乗り、幕末の当主は海防掛目付となり、 いろいろ愉快な話がある。
※彦左衛門役者は戦後東映時代劇の月形竜之介が有名だが、マキノ正博「家光と彦左」の古川ロッパも絶品である。
三74-77,103,158
C・百瀬明治「怪傑!大久保彦左衛門」(2000.講談社現代新書)・安彦良和「三河物語」(1995.中央公論社) ・野口武彦「幕末の毒舌家」(2005.中央公論新社)・「旧幕府」(1971.原書房)※第2号の木村芥舟「幕末名士小伝」に幕末彦左衛門の話がある
徳川家康/徳川家光/水野十郎左衛門/一心太助

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