しぶたりえもん渋田利右衛門?
箱館・弁天町で廻船問屋を営んでいた渋田屋の四代目。市立箱館図書館の目録によると安政五年十二月四日に没・享年43となっているが、 41歳で死んだ説もある。
彼は地元において利益の社会還元を心がけ、江戸で買ってきた膨大な蔵書を基に最初の私立図書館を開いた。 また同志と計って江戸から学者を招き、「誠終舎」というカルチャーセンターみたいなものも設立した。
勝海舟と本屋で知り合い、いきなり二百両も預けてくれ、 おまけに大量の原稿用紙までくれた。勝の長崎留学中に死んだが、すでに代わりのパトロン(嘉納治五郎の父とかヤマサとか)を手配してくれていた。どこまでも親切な人だ。
※日本テレビ大型時代劇「勝海舟」ではなんと明治中ごろまでピンピンしていた。森繁久彌が演じているので納得してしまうのだった。
二十198-210
幕末九168-169十一133-134十八36二十八112,113
A・「氷川清話」(2000.講談社学芸文庫)・「勝海舟全集14」(1974.勁草書房)
銭屋五兵衛/高田屋嘉兵衛

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