いいなおあき井伊直亮
井伊大老
彦根藩十二代藩主。寛政六年生まれ、文化九年に藩主となる。「想古録」(明治時代の新聞記事)によると、家老の小野田小一郎(頼山陽の知人) が策士だったので先代の遺産をばらまいて大老になれた(天保六−十二年)という。
彼を人間的に評価する史料はまったく見当たらない。 中川漁村の学問を認め召抱えたあたりバカとも思えないが、なんせコミュ力というものが欠けていた。人の家にアポなしでいきなりやって来て、話そうとすると言いたい事が出てこない、 という人物だったとか。
他に人がいないから直弼を後継にしたが、好いてはいなかった。法事に着て行く礼服すら買ってやらなかったので直弼は困ってしまった。
嘉永三年没。こいつが直弼に冷や飯食わせていたせいで性格が歪み大獄を招いた、と考えれば幕府滅亡の責任者でもある。
十六175-176,261
幕末一20-31四155,163十四146,150-151,157十九31-32二十一47三十三90
B・母利美和「幕末の個性6・井伊直弼」(2006.吉川弘文館)・森銑三「史伝閑歩」(1985.中央公論社)
井伊直政/中川漁村/水野忠邦/ 井伊直幸

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